Trace of Grief

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「将来、何がしたいのか」







まだ内定も無い今、これまでの就職活動を振り返っていろいろ考えてみた。


11月ごろから学校主催の就職活動ガイダンスに熱心に参加してみたり、就職ナビ主催の合同企業説明会に参加してみたり、就活に対する意識だけは高くて早くから活動を始めてはいた。けど、それから半年ほど経って結局何か実を結んだのかといえば、未だ一つとして結果は出ていない。その原因すらわからず闇雲に、ただ流れるままに今まで惰性だけで続けてきた。

周りもやってるから。やらなきゃダメな気がするから。そんな、惰性だけの就活。僕の場合、意識は高くとも肝心の「何がしたいのか」がわからないままだった。半年もの長期間そんな状態だった。上辺だけは「就活やってます!」って繕って、反面将来へのビジョンが見えていないし中身がスカスカな状態だったのである。ちゃんと考えてみるとよくわかる、上手くいかないのは当たり前の話だ。

こんな簡単なことに気がつくまでこんなに長い期間を要してしまったわけだ。自分をわかったフリして全く自分に向き合っていなかったからだ。我ながら情けない。

最初、パソコンの前でいろんなサイトを見て回ったり、こうやってブログで日記書いたり、とにかくパソコンいじくってインターネットに関わっている時間が物凄く多かったから、きっとパソコンやネット関連の仕事が向いているのだろうと思い込んでIT関連を第一志望にした。

ソフトウェア開発に携わる企業の受験を考えていたのが1月頃だろうか。これからの日本は加速して情報化が進んでいくだろうし、今にも増してインターネット業界が隆盛を極める時代が到来するのは間違いない。家や会社にいながらにして遠方のたくさんの人と繋がる社会、直接会えない距離であってもネットを介して繋がることが可能となり、実際の距離を限りなく無くせる不思議な時代だ。コミュニケーションの形は時流に合わせどんどん進化していく。少し前なら「近未来」として描かれていたような、過去の人々が夢見た社会が少しずつ現実味を帯びて形成されていくのだろう。

そんな「一番近い未来」の実現を目指して情報インフラを整えていくIT業界には確かに興味があった。いや、今でもまだ大いに興味はある。ただ、だからといってそれが果たして一生の仕事にする理由になるのかといえば、今思うとやはり疑問符がつく。興味はあるけど何かが違う、と直感が答えるのだ。一体何が違うのか説明するのには語彙が足りなくて困るのだけど、「興味がある」というのは「なんとなく」と言い換えても良いくらいだからかもしれない。これも今だからわかることだが、「なんとなく」、はダメなのだ。

まあその時は、ITの仕事は残業時間が多くて激務だとか四六時中仕事漬けになるとか離職率が高いとか、調べるほどに出てくるマイナスイメージな噂も手伝って、僕はなんとなくで選んだIT業界を志望するのを辞めることにした。

その時点で確か2月の上旬。受験予定の企業リストは大体がIT業界で埋まっていたから、ここで一度目の壁にぶつかった。ちょうど、就活の日が重なって東京の居酒屋で地元の友人たちと集まって酒を飲みながら話していた記憶もあるのだけど、さてこれからどうしたものかと半分笑いながら相談をした。まだ、2月。十分に巻き返しが可能な時期だった。それなのに、形容し難いほどに妙に心がざわついた。きっと僕はあの時焦っていたに違いない。志望を変えることは簡単だけど、一体何がしたいのかやはりわかっていなかったからだ。

結局、僕は兼ねてから興味があった出版業界に目をつけた。確かに本は好きだし、文章を書くことも好きだし、きっと堅苦しいスーツも着なくていいだろう。IT業界を選んだ時よりかはいくつか具体的な志望理由を思いついた。将来働く姿のイメージも、幾分しっかりした形で描くことができた。それに、出版業界を調べると教科書や教材を作る会社も目に入ったのだ。ずっと塾でアルバイトを続けられているのは「教えることが好き」よりも「子供が好き」のほうがいくらか大きい。子供の教育に携わることができるのも良いな、と考えた。何故か子供が関わる仕事は向いているような気がした。

気がつけばリストにはズラッと出版会社の名前が連なり、いくつかは教科書や教材製作会社も入った。そうか、これが自分のやりたかったことに違いない。採用が早く始まる出版業界だから、大手のほとんどは締め切りに間に合わなかったがそれも仕方が無い。今受けられる企業だけで十分だし、出版業界で頑張ろう。そう思って、3月から5月まで出版業界に挑むことになった。ただ、この業界はたいていどの会社も採用人数が若干名であり、大手3社でもせいぜい10〜20人程度しか採らない。早い話が、人気が高いうえに競争率の高い、狭き門の業界だった。

それでもほとんどの出版社は書類選考を通過し、半分以上は筆記試験も通過することができた。たぶん、作文があったからだと思う。およそ危機感と呼べる神経が鈍麻している僕はバカで、筆記試験対策をほとんど何もしていなかった。受験生当時の感覚と比べれば随分実力は落ちているものの、国語だけは塾バイトでも触れてきたし、それなりに自信はあった。ただ、数学・算数あたりは受験勉強の際もずっと苦手としてきたうえに、受験終了と同時に絶縁を決めた憎き相手である。基礎からやり直さなければ今さらできるはずもない。それなのに何一つ勉強しなかったのだから、就活をナメきっていたとしか言えない。

出版社の試験に作文は付き物で、筆記試験では大きく分けて国語・数学・作文の3つが評価の対象となる。たとえ数学ができなくとも、1対2でカバーが利く。ただでさえ(内容はくだらないし、お世辞にも上手いとは言えないが)せっせとブログで文を書いてきたのだ。いくらブログが流行しているからといって、ライバルたちよりは日頃文章を長めに書く作業に多く時間を割いていた。苦手なテーマでは失敗することもあったが、随分と作文に救われてきたのは事実だと思う。

とはいえ、たとえ筆記試験を通過したところで倍率は依然高いままである。その先に控えていた面接やグループディスカッションでの惨敗が続いた。おまけに、中堅以上の出版社はさらに常識問題を科してきたから、常識を知らない(対策すらしていない)僕は作文頼みの筆記試験でことごとく敗れることになった。これもまた、とことん試験をナメている僕への当然の仕打ちだ。

そろそろ最近の話にまで近づいてくるのだけど、面接で落選する理由はやはり未だ「なんとなく」で業界を選んでいたことが原因なのだと思う。少し前の日記に書いた最終面接まで残った会社は教科書製作に関わる会社なのだけど、最終まで残れたのは恐らくマンガや雑誌を扱う出版社とは違ったから。そもそも出版社というカテゴライズ自体が間違ってるのかもしれない、というのは置いといて、きっと、塾での経験や教育に対する姿勢がそのまま上手く志望動機に生きて評価された結果なんだろう。

それに比べて、単純なアピール不足や面接への不慣れを除いたとしても、出版社らしい出版社の面接で敗退した原因はやはり「なんとなく受けた」ところから抜け出せないままだったところが大きい。興味がある程度では到底届かない世界だった。直前になって思いついた後付の志望理由をいろいろと披露してはみたものの、ずっと出版社を志望してきた人に比べれば薄っぺらいものだ。落ちて当然と言うべき失態で、心の底から真剣になっていたかと考えるとそうでもなかったし、いずれにしろ僕は就活をナメてかかっていたことに敗因は全て帰結するのだ。

結局、先々週には、せっかく最終まで残った教科書の会社からも残念なお知らせが届いてしまう始末。見苦しい言い訳をするなら、最終までいけば大丈夫だろうと思い、努めて明るく振舞ったもののどこか真剣さが足りなかった。僕はどこまでいっても詰めが甘い、というか繰り返しになるがナメていた。ほんと、我ながら情けない。手にしかけていた就活終了の道は、自分の至らなさでスルリと指の隙間から抜け落ちていった。


かくして、僕は今、繰り返してきた惰性の就活を振り返ってひどく後悔するに至っている。大学の定期試験なんかが最たる例だけど、下手に今まで直前の付け焼刃の対策でなんとかなってきたものだから、極限まで追い込まれないと本腰を入れて動けない悪癖がこの身に染み込んでいるわけで、そんな適当さに今まさに足を掬われている。大学受験の際の、人生史上一番本気になって勉強をしたあの日の自分はどこにいってしまったのだろう。あんなに頑張ったって、結局手は届かず第一志望通りにはいかなかったというのに、こんな適当なことをやっていては奇跡でも起きない限り上手くいくはずがないのだ。バカだ。

確固たる進むべき道が見えていること。それが、僕が僕を100%動かすための最大の条件だとわかっている。今自分が一体何をすべきで、優先順位がハッキリとわかっていて、それでいてやる気に満ちている状態。そこまで自分を高めていかないと僕に満足のいく結果など残せるわけもあるまい。

しかし、こんなに長い間曲がりなりにも就活をやってみたのに、僕は今自分が何をすべきなのかがわからないでいるのだ。わかったことといえば、これまで惰性でなんとなく就活をしていたことや、どれもこれも100%でなかったこと、あるいは自分の情けなさといったことだけである。こんな状態だから、不安に任せてむやみに増やしてみた説明会等の予定を、その日の気分次第ですっぽかしたりした。予約制だし、直前には参加してくれるよう電話までくれた企業もあったのに、迷惑千万な行為だった。伝わるわけもないけど、この場で謝っておきたい。ごめんなさい。

さて、そんな訳で、僕はいい加減に全てをイチからやり直さなければならない時期にあると思った。まずは就活で最重要とされる自己分析を十分にやってこなかったことが痛いのだ。もう一度真剣に自分と向き合ってみなければいけない。果たして自分は何に対して喜びを感じるのか、一体何を仕事にしたいのか。そして将来、何をしていきたいのか、どんな人間になりたいのか。



・・・全部を振り返って、ここまで考えついたのが数時間前のことだ。深夜のほうがモノを考えるのに向いていると思ったので、少し仮眠を取った後で部屋を真っ暗にして、落ち着く音楽をヘッドホンで聴きながらずーっと3時間ほど考えていた。

そうすると、有る意味やっと今自分が何をするべきなのかが見えた気がして、少し気が楽になった。ちゃんと考えてみるまではやってきたこと全てが無駄な気がして、とにかく何をしていいのかがわからなくて、周囲の内定が出た仲間と自分を比べては言いようの無い焦りや不安な気持ちで心はざわついていたんだけど、これでどうにか前に進めそうだと思う。

こんな簡単なことに気がつくまで実に半年以上かかってしまったのだけど、どうやら僕は人を笑顔にすること、喜んでもらうことが好きらしいという結論に至った。自分の話を聞いて笑ってくれる人の顔が好き。自分が頑張ることで喜んでくれると、嬉しい。僕が選ぶ仕事はきっと、多くの人を笑顔にする仕事ではなくてはいけないのだと思う。きっと、「塾バイトでは勉強を押し付けて教えるのが嫌いで、できるだけ子供の笑顔が見られるように、楽しんで勉強してもらえるように考えていた」と話したから、例の教科書製作会社には評価されたのかもしれない。もちろん、それはアドリブで話した自然と出てきた本音の志望理由だった。

単純に人を笑顔にする仕事がしたい、と言うだけでは恐らくまだ不十分で受からない。あとはもう少し詰めてから自分にしかないプラスアルファを見つけるべきだ。でも結構どんな業種にでも通じてしまう理由だから、これをどんな業種に組み合わせていけばいいのか、あと何があればこの理由で業種を限定できるのかを考えなければならない。そうすれば、自ずと道が開けるはず。それに、筆記対策も数学中心にやり直しだ。

何回も諦めかけて放り出したくなったけど、もうこれ以上負けたくはない。中途半端だった自分を辞めて、ここからは常に本気の100%で、挑みたいと思う。現在選考が進んでいる会社はたった4社だけど、新しい観点で今度こそ本気で受けられるところを選んで増やします。いつ終わるのかはわからないけど、できれば6月中に全て終わらせてしまいたい。決して焦らず、でも短期決戦で集中していければベスト。

全部を振り返って考え直したことを忘れないように日記にしたので、終始自分へ言い聞かせているようなものです。ここまで読んだ珍しい方、こんな簡単なことに辿りつくまでひどく時間のかかった情けない僕ですが、良ければ見守ってやってくださいな。想いを伝えてわかってくれる会社が何社あるかわかりませんが、そのうち良い結果を報告できるようにもう少し頑張ってきます。

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2007/9/11〜

もうすぐ10000だ。

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1 3 番

Author:1 3 番
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